
PROJECT STORY 01
株式会社ハッピースマイル
オフィス移転プロジェクト
フォトジェニックな空間を創造せよ。
5年越しで本格始動したオフィス移転計画は、異色の経歴を持つ創業社長・佐藤堅一氏の想いが詰まったものだった。
競合6社とのコンペに臨んだ特命チームは、「フォトジェニックでワクワクできる空間」を提案。見事に受注を獲得した。水や緑など自然の要素を取り入れつつ、遊園地のような遊び心満載の空間を創り上げた2人と、プロジェクトの裏側に迫る。
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S.Tソリューション営業/
2017年入社大学時代に幼児教育を専攻。人生の大半の時間を費やす「仕事」を支える空間づくりに魅力を感じ入社。事務用品を扱う部署などを経て、現在はオフィス空間の提案を担当している。
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J.Hスペースデザイン/
2014年入社これまでの経験を活かし、歴史ある会社でより深く設計やデザインに携わりたいと2014年にライオン事務器へ入社。魅力ある空間づくりに力を注ぐ。

新オフィスに込めた
社長の想いをカタチに
写真代行販売サービス『みんなのおもいで.com』の運営を手掛ける株式会社ハッピースマイル。保育現場の困りごとに目を向け、これまでにない斬新なビジネスモデルを構築し、年150%のペースで売上拡大を続ける注目のベンチャー企業だ。ある時、上長を経由し、「佐藤社長がオフィス移転を計画しているらしい。コンペに参加してみないか?」と営業のS.Tに声がかかった。2017年からオフィス移転を計画し、新型コロナの影響で一時は立ち消えになったものの、満を持して再始動するらしい。億単位のビッグプロジェクトと聞き、S.Tは迷わず参加を決めた。
後日、ハッピースマイルの事務所を訪ね、移転の趣旨を説明されたS.Tは、「正直、その熱量に圧倒されました」と述懐する。登場したのは、佐藤社長本人。20ページ以上のプレゼン資料を自身でまとめ、熱弁は2時間続いた。「この想いをしっかり受け止めなければ」。S.Tは改めて気を引き締めた。
社員は60名。近い将来100名への規模拡大を見込んでおり、それを見越したオフィスにして欲しいとの要望だった。また、同社の生業が「写真」であるため、「フォトジェニックで、ワクワクする空間に」というテーマも課せられた。設計担当のJ.Hは奮い立った。「社長自らプレゼンされることなんて滅多にない。絶対に期待を超える空間を作り上げたい」。そして後日、S.TとJ.Hを中心とした特命チームが結成され、コンペに向けたプロジェクトが動き出した。
競合6社を圧倒した、2時間に及ぶプレゼン
ディレクションリーダーを務めたJ.Hは、2か月後の提案に向け、早速コンセプトづくりに取り掛かった。
提示された予算は1億円。坪単価にすると過去に類を見ない密度の案件である。コンセプトを決めるため、設計と営業を交えてブレストを重ねた。そこで固まった案を設計チームで提案書に落とし込んでいく。さらに、営業チームが追加でヒアリングしてきた内容を盛り込んでいった。導き出されたコンセプトは、「FAN」と「FUN」のダブル・ミーニングである「ファン」。たくさんのフォトスポットを設け、遊園地のようなフロアに仕上げた。CG制作部と協業し、高画質のウォークスルー動画も試行錯誤しながら制作した。そして迎えたプレゼンの日。コンペには競合6社が参加していたが、2時間に及ぶ説明を聞き終えた佐藤社長は、「ダントツです」と破顔した。
受注後にもさまざまな要求が寄せられた。当初、「部屋をたくさん切りたい」「部署ごとにプライバシーを守りたい」と言われていたフロアは、途中から「やはり部屋を取っ払ってオープンにしたい」と変更に。プランの大幅な見直しを図ることになった。部分的な対応で済ますこともできたが、あえてJ.Hは「せっかくの機会だから0からやり直そう」とメンバーを鼓舞。S.Tも率先してパートナーとの調整に奔走した。「S.Tさんが動いてくれたからこそ、僕らもデザインや設計に注力できた」とJ.Hは振り返る。
現場を仕切る建装課とのやりとりは、ほぼ毎日続いた。11階への搬入は、苦労の連続だった。なかでも大変だったのが、社長室に配置した打ち合わせテーブルだ。天然木の大きな1枚板のため、エレベーターでは運べない。結果、外階段を利用して手で上げることになった。



感動の言葉を糧に、挑戦は続いていく
新オフィスへの移転が完了した後、記念パーティに招かれたプロジェクトメンバー。移転に至る経緯を語る佐藤社長は、その席上で「このオフィスを手掛けてくれたのは、ライオン事務器さんです」とプロジェクトチームの頑張りを称えた。S.TとJ.Hは、思わず目頭が熱くなった。「本当にやって良かった」。普段は竣工検査などで訪れるのみで、社員の反応を直に見る機会は少ない。あえてそういう場を作ってくれた佐藤社長の計らいに2人は感動した。
事務用品の営業が長く、オフィス空間の提案経験に乏しかったS.Tは、今回のプロジェクトを通じて「たくさんの経験ができた。とても濃密な1年2か月でした」と振り返る。過去にさまざまなオフィスを手掛けてきたJ.Hも、「ここまでやりたいことを全て詰め込めたプロジェクトは初めて。何よりチームの一体感がすごかった。頻繁にやり取りを重ねた1年間分のチャットは宝物です」と話す。
社長と社員の皆様の夢のオフィスを実現する――。「やっぱりいい仕事ですね」とJ.Hは笑顔を見せる。「友人からも言われるんですよ。楽しそうだよねって。デザイナーとして自由に空間を作り上げていける。改めてやりがいを実感しています」。S.Tも続く。「もちろん過程では大変なこともあるけれど、オフィスを手掛けた後の達成感はやっぱり大きい。これからも設計と一丸となってより良い空間を提案していきたいですね」。プロジェクトを通じて更なる成長を遂げた2人の挑戦は、これからも続いていく。


ユーザーコメント

新オフィスに移転し、最初に見た時の感動は忘れることはないと思います!
社長のこだわりがつまった事務所で、全員が一丸となって取り組める空間だと思います。

仕事内容やその日の気分に合わせて最適なワークスペースを選ぶことができるコンセプトを取り入れたことで、移転後はより社員同士のコミュニケーションが活発になりました。

疑問点があるたびに、快く迅速なご対応をしていただき本当にありがとうございました。
横のつながりを大事にこれからも、ライオン事務器さんとは末永くお付き合いしていきたいと思っております。
