PROJECT STORY 03 ICTの力で教育課題を解決する。
GIGAスクールプロジェクト

子どもたちに1人1台の端末を。
ICTの力で教育現場を変える。
児童・生徒に1人1台の端末を導入し、高速かつ大容量のネットワークを構築することで、デジタル時代に対応した学び場の提供を目指す『GIGAスクール構想』。ライオン事務器でもコロナ禍をきっかけに急ピッチで進むプロジェクトを支援。
都内・近畿圏の公立学校を中心にタブレットの導入や各種機器の整備を行った。営業担当としてプロジェクトを牽引したR.M、設備の導入に奔走したN.M、都内サポート業務に携わったH.Kの3人が、GIGAスクールプロジェクトの内幕を語った。
  • R.M
    文教営業/2019年入社

    長い歴史を持つ点に惹かれてライオン事務器へ。入社以来、IT関連の営業部門に所属し、主に地方自治体の教育委員会への提案活動などを行っている。

  • H.K
    IT推進/2016年入社

    空間づくりに魅力を感じて入社。現在はICTサポートチームに所属し、教職員向けに機器の講習会を行うインストラクターとして活躍。ICT機器を導入後の保守やサポート業務なども手掛けている。

  • N.M
    IT推進/2018年入社

    ライオン事務器に転職後は、パソコンの修理業務などを経てITエンジニアへ。お客様に提案する機器の選定にはじまり、現場での導入から保守に至るまで幅広い業務を担当している。

子どもたちに安全な端末を。
学校と打ち合わせを重ねる。

R.M
コロナ禍で急速に進んだGIGAスクール構想ですが、その前から学校にはパソコン教室があり、以前から学校や教育委員会に出入りしていました。コロナの感染拡大をきっかけに急ピッチで整備を進めないといけなくなり、まずは「どういったものが適しているのかを提案してほしい」と相談が舞い込みました。
N.M
デジタル端末といっても、本当にさまざまなものがありますからね。
R.M
そうです。特に小さな児童が使う場合、机から落下させたりする危険があります。そういった部分も考慮しなければいけないのがポイントでしたね。予算は決まっているものの、メーカーなどは自由に選べるケースがほとんどでした。私が担当した区では、比較的安価なChromebookを選んだうえで、落下時の衝撃を防ぐケースを合わせて提案することが多かったです。
H.K
元々、当社を通じてPCやタブレットを導入していた学校が多かったんですよね。
N.M
そうですね。今回は学校からの相談を受けてR.Mさんと一緒に訪問し、どんな機器を入れるのかを先方と話し合いながら最終的な仕様を決めていきました。
H.K
学校からはどのような要望があったんですか。
N.M
例えば、USBが使えるようにすると、ウイルスが入ったりデータが流出したりする可能性があるので、子どもたちが使えない仕様にして欲しいとか。子どもたちが安全に使うための要望が多かったですね。

自治体ごとのルールを理解し
分かりやすいマニュアルを作成。

N.M
機器の導入にあたっては、手作業で1台1台対応しなければならない業務もありました。例えば、識別用の管理シールを貼るとか。
H.K
私もやりましたが、あれは本当に骨の折れる作業でした。結局、最初の提案から導入までに半年くらいかかったんですよね。
R.M
そうですね。その後にやっとH.Kさんの出番というか。
H.K
ええ。端末ごとの管理番号の整理や、使い方のマニュアルの作成などを担当しました。マニュアルは教員向けのものですが、Wi-Fiの接続方法といった基礎の部分からまとめています。自治体ごとにルールが定められているため、それに則った注意点なども掲載しました。
N.M
実際には初めて触る機器もあるわけで、すべてを網羅してマニュアルを作るのはきっと大変でしたよね?
R.M
打ち合わせの段階からN.MさんだけでなくH.Kさんにも参加してもらいましたよね。全体のスケジュールについては営業が管理するのが基本ですが、細かな日程の調整などは2人にお任せする部分も多かった。お互い密に話し合いながら仕事を進めていきました。
H.K
自治体ごとの方針の違いに戸惑うこともありましたね。端末も違えば、アプリケーションも違うので。「どこまで生徒に管理を委ねるのか」といった部分も自治体によって大きく考え方が異なる。そのあたりを打ち合わせできちんと確認するように心掛けました。

自分たちが導入した端末が
教育現場を着実に変えている。

H.K
改めて感じるのは、1人1台の端末が導入されたことの意義の大きさですよね。
N.M
そう。GIGAスクール構想が進む前とは全く違う世界が広がっていますもんね。
H.K
それまでは学校のパソコン教室だけに置いてあったものが、学校中で使われるようになったわけですから。ICTを積極的に活用した授業が一気に普及する土台を作れたのは、とても大きなやりがいです。
R.M
そうですね。私も同感です。そういえば先日、学校を訪問した際、学級閉鎖になったクラスがあったのですが、薄暗い教室で先生が1人でしゃべっていたんですよ。しかも大声で。
N.M
え?それは何をされていたんですか?
R.M
そう思いますよね。私も「何だろ?」と思って改めて教室をのぞき込んでみると、オンライン授業をしていたんですよね。ICT機器が導入されていなければ、こんなことはできなかった。苦労して整備した甲斐があったと改めて思えた瞬間でした。
H.K
そうしたシーンが見られると、本当に報われた感じがしますね。
N.M
私も導入後の学校に保守で伺う機会が多いんですけど、先生から端末の不具合などについて相談されると、必ずと言っていいほど「すぐに直りますかね?」と聞かれます。すっかり欠かせない存在になったと感じますね。教育現場に足を運ぶと本当に役立てていただいていることが分かるし、子どもたちの学びに貢献できているのが嬉しいですね。